前回と前々回は2回にわけて歯周病治療についてお話しました。
今日は歯周病治療の新しい治療、光殺菌治療(PDT)ペリオウェイブについてお話します❕
まず、ペリオウェイブ、光殺菌治療とは何かということですが、
今まではひどい歯周病の方はフラップオペという手術をして歯周病を改善していたのですが、
この新治療が導入されてから、手術をせずに歯周病が改善するという結果が出ています。
※光殺菌治療では対応できないほどの場合は手術をお勧めすることもあります
PDT(Photodynamic Therapy 光線力学療法)とは、光感受性物質を生体に投与し、光照射により光化学反応を引き起こすことで、選択的に組織細胞に障害を惹起させる手法の総称です。
A-PDTは3つの構成要素からなります。
光、光感受性物質、活性酸素です。光感受性物質を患者さんの感染部位に局所的に投与し、
特定波長の光を照射すると光感受性物質は低エネルギー基底状態から励起一重項状態に移行、つまり光活性化されます。
そして光活性化された光感受性物質から利用可能な酸素分子にエネルギーが伝達され
活性酸素族(一重項酸素や遊離基など)が産出されます。
これらの反応性化学種が脂質過酸化反応および細菌膜損傷を経て主に病原菌の破壊を仲立ちするのです。
光線力学療法(a-PDT)はSRP(ルートプレーニング、お掃除)の補助療法のなかで最もよいということが多くの試験で実証されています。
酸素媒介の光化学反応であるa-PDTを用いてのバイオフィルムの根絶
および炎症性サイトカインの不活性化は非常に効果的であるだけでなく安全でもあることが立証されています。
と、難しくいうとこんな感じですが、
簡単に言うと、光を当てるだけで歯周病が改善する治療法がうまれた というわけです😝❕❕
数か月前から実際に患者さんにこの治療法を行っているのですが、
もちろん個人差はありますが歯周病が改善に向かっている方が多数いらっしゃいます。
手術せずに歯周病が改善したらとってもいいですよね✨
まだ主流の治療にはなっていないですが、当院では一足早く光殺菌治療、ペリオウェイブの治療を
行えますので、気になる方はお気軽にお問合せくださいね🌷
参考文献
”光殺菌”歯周病治療入門 -Photo Dentistry のエビデンスとコンセプト-:吉野敏明
トリートメントコーディネーター 松本